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ドラマとは少し違う!?科捜研の画像鑑定とは!

皆さんこんにちは!採用担当のAです!
10月に入り、だいぶ涼しくなってきたなと感じる日が多くなってきました。季節の変わり目で寒暖差もあるので、皆様体調には気を付けてお過ごしください。

さて、本日は警察で働く「科捜研の仕事」を紹介します!
私自身、県庁の行政職として働いているので、警察の科捜研で働く職員の仕事現場を直接見る機会はほぼないのですが、ドラマのイメージはものすごくあります💦
今回はその科捜研で実際に働く職員から仕事内容や魅力・やりがいについてお話し頂きました!
ドラマにもなるプロフェッショナルな仕事をこのブログを通じて感じてもらえれば思います!
それではOさん、よろしくお願いしますm(__)m



はじめに

皆さんはじめまして!私は警察本部科学捜査研究所、通称「科捜研」で画像鑑定を担当しているOです。
科捜研は、犯罪現場で採取された証拠物件の「鑑定」や、科学捜査に関する「研究」を行う機関です。科捜研と言えば、刑事ドラマを想像する方が多いと思います。しかし画像鑑定の仕事となると、何をしているのかイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか?今回は、県職員の仕事の中でも希少な画像鑑定の仕事を紹介しながら、科捜研の仕事の魅力についてお伝えしていきたいと思います!

画像鑑定の仕事

刑事ドラマでは、不鮮明な防犯カメラ画像がくっきりと鮮明になり、犯人の顔が浮かび上がるシーンを見かけます。こういった「画質改善」も、画像鑑定の仕事の1つです(ただし、実際の技術とドラマの演出には差があります汗)。しかし、画像鑑定は画質改善だけではありません。例えばこんなこともできます!
・画像に写るひき逃げ事件の車両の不鮮明なナンバープレートを解読
・画像に写る強盗事件の被疑者の身長や凶器の大きさを推定
・画像に写る殺人事件の被疑者が履いていた靴と実物の靴を異同識別
・画像に写るあおり運転の車両の走行速度や車間距離を推定
 鑑定では、複数のコンピュータ、画像処理装置、画像解析ソフトウェアのほか、自身で構築したプログラムを駆使します。そのため、私の研究室にはモニターや機材がびっしりと並んでいます。基本的に鑑定は研究室の中で行いますが、ドラマのように事件現場に機材を持ち込んで鑑定を行う場合もあります。    

筆者が鑑定に使用する機材の一部

仕事の魅力・やりがい

画像鑑定の資料は、大半が不鮮明で条件が悪い画像です。例えば、ナンバープレートを解読する鑑定の場合、目で見ただけでは、ナンバーの数字が全く認識できないような画像が資料となります。このような難しい条件の画像であっても、鑑定人の技術次第でなんとかできるところが、画像鑑定の面白さであると思います。特に自分が開発した技術を使って、以前は手に負えなかった画像から精度の高い解析結果を導き出した時には、大きな達成感を得ることができます。
 そして画像鑑定の結果は、犯人の検挙に直接貢献することができます。現場で事件を捜査している警察官から、「画像鑑定のおかげで犯人が検挙できました」と報告を受けると、「もっと勉強して鑑定技術を向上させよう」と思い、仕事に対する意欲が湧きます。

ナンバープレートの文字を解読するためのプログラムを作成している状況
3Dレーザースキャナを用いて証拠物件の靴を撮影している状況

職場について

科捜研には法医、化学、物理、文書、心理の5つの科があり、私は物理科に所属しています。物理科では、画像鑑定のほかにも、交通事故や火災、銃器などの鑑定を実施しています。交通事故鑑定は、現場に残ったタイヤ痕や車の変形量などを調べて、車の衝突地点や事故時の速度を解明する仕事です。火災鑑定は、鎮火後の火災現場に残る電気配線やストーブなどを調べて、出火原因を究明する仕事です。どちらも1つとして同じ現場は無く、現場ごとに試行錯誤しながら事実を解明していくことが仕事の醍醐味です。
鑑定は個人で担当することが基本となりますが、困ったときは上司や同僚から気軽に意見を聞くことができます。私の上司は交通事故をコンピュータで再現するシミュレーション解析の第一人者であり、特に車両に関する画像鑑定の時は、いつも参考になるアドバイスをくれます。

上司に実験の結果を説明している状況

おわりに

科捜研職員は、公務員としては珍しく転勤がないため、じっくりと自身の担当分野を突き詰めることができます。また、学会や研修で全国各地に出張する機会もあり、そこで新しい知識や技術を身につけたり、全国の科捜研職員や大学等の研究者と交流したりすることもできます。
 鑑定の仕事は1人1人に掛かる責任が重いため、プレッシャーを感じることもありますが、それを上回るやりがいがあります。科捜研職員は人数が少なく、専門分野ごとの採用(ちなみに筆者の職種は「科学捜査(電気)」です。)であるため、毎年募集があるわけではありません。なので、もし新潟県で「科学捜査(〇〇)」という募集を見つけたら、あなたはラッキーです!この記事を読んで科捜研の仕事に興味が湧いたら、ぜひ採用試験を受けてみてください!熱意を持った方と一緒に働けることを楽しみにしています。


Oさん、ありがとうございました!
ナンバープレートの画像一つ採っても様々な事例があるのですね!試行錯誤されながら事実の解明に向けて仕事をされている姿はまさにプロフェッショナル!
個人的には、ドラマで見るスケール感そのままでした!
Oさんのこれからのご活躍を期待しております!ブログの執筆ありがとうございましたm(__)m

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