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第3回 採用力向上セミナー~学生や若年者目線での採用活動~開催報告!

こんにちは!グローカルマーケティング株式会社の鈴木です。

10月2日に県主催の第3回採用力向上セミナーを開催しました。
テーマは、「学生や若年者目線での採用活動」です。

実際に就活を終えた大学生の生の声を聞き、世代の傾向や今の若者が何を考えているのかを知ることで、新卒採用を進める上で企業に求められるものを考えました。

今回は、第3回セミナーでお伝えしたポイントをご案内しますので、ぜひご覧いただき、新卒採用・若手採用の参考にしてみてください。


1)ミニセミナー「Z世代の就職活動とは?」

■ Z世代とは?

 まず、昨今耳にする機会の増えた「Z世代」という言葉について、詳しく解説します。
 「Z世代」はいきなり出てきた世代の概念ではありません。実はその前にX世代、Y世代と呼ばれる世代があり、それらに続く世代、それがZ世代です。
 明確な定義はありませんが、一般的には「1995年から2012年の間に生まれた世代」であるとされ、別名「デジタルネイティブ世代」とも言われます。
 「Z世代」は、2024年現在の若者を指すワードとして認識いただいて差し支えありません。

そんなZ世代ですが、大きく分けて3つの特徴があります。

1  デジタルネイティブである
 小さいころからデジタルデバイスに触れる機会があり、マストアイテムは「スマートフォン」です。Z世代の55%以上は、1日に5時間以上スマートフォンを見るとも言われています。
2  コンテンツ消費の変化
 多様なアプリを器用に使い分け、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視した行動をする世代です。
3  多様性の重視
 ジェンダーや働き方の多様性、SDGsへの関心の高さなど、自分らしさを重視する傾向があるといえます。

 世代間ギャップとは、昔からよく言われることですが、特に時代の変化の激しかった時代に育ってきたZ世代は、他の世代とのギャップを感じる度合いも強いと考えられます。

■ 若者の価値観を知る

 では、これらの特徴を踏まえ、Z世代の考え方と、これまでの社会の働き方との違いを4つの項目で説明します。

1  情報伝達手段の変化
 従来であれば、情報伝達は「対面での会話、電話で直接、紙面を送るのであればFaxで、メールで丁寧に」というのが当たり前の手段でしたが、Z世代は、デジタルネイティブ世代ということもあり、「オンラインでの会話、SNSでの情報共有、チャットで気楽なやり取り」が当たり前です(従来のツールを否定しているわけではありません)。どちらが良い悪いではなく、Z世代にとっては、日常にあったものがデジタルだったわけですから、従来のやり方の中で、タイパが悪いものを置き換えるのは自然なことなのです。

2  マネジメントの構造の変化
 従来の会社組織では、縦割りのトップダウン型で業務が進んでいくことが多かったと思います。一方で、Z世代では、横との協調が重視される傾向が強いです。したがって、縦割りの組織構造にやや違和感を覚える人が多いのが特徴です。

3  精神論への考え方
 従来は、「石の上にも3年」などと言われることが多かったと思います(実際私も言われましたし、3年以内の退職はキャリアに傷をつけるなどと言われたこともあります)。しかし、転職ハードルが低く、自分の働く環境を比較的容易に変えられる昨今では、合わない環境で時間を浪費するのはタイパが悪いといえます。したがってZ世代は「自分に合う環境であれば残る、合わなければ転職する。」と考える人が多く、「石の上にも3年」という考えが通じづらくなっています。

4  心惹かれるポイントの変化
 従来は、「がんばって稼いだ先に幸せがある」、「高い給与を稼ぐことが重要」と考える人が多かったと思います。しかし今は多様な働き方ができる時代であるため、Z世代にとっては、頑張って稼ぐということが絶対解ではなく、自分らしくほどほどに働きたいという層も増えてきていると考えられます。これには諸説ありますが、一つは、生まれてから不況期が続き、好景気を知らないということが起因していると言われています。つまり、頑張っても幸せがあるとは限らないと感じている層が増えているということです。

”個”の尊重が重要

 上記に示したのはあくまでも世代の傾向です。私は、「世代の傾向は時代の写し鏡である」と考えています。育ってきた時代が違うわけですから、価値観にギャップがあることは自然なことなのです。
 だからこそ、お互いが育ってきた環境やそれによる価値観の違いを知り、学生採用に活かしていくことこそが重要であると考えています。

2)パネルディスカッション

■ 登壇学生

・長岡技術科学大学 物質生物工学分野(材料工学)・修士2年生 江平さん
・芝浦工業大学 工学部機械機能工学科・4年生 大村さん
・新潟大学 法学部法学科・4年生 中尾さん

■ パネルディスカッションのポイント解説

① 就活開始時期について
 昨今就職活動の早期化が進んでおりますが、今回ご参加の3名も3月の企業による広報活動開始(※)を待たず企業情報を収集されていました。主に、大学3年生(大学院であれば1年生)の8月にインターンシップやオープンカンパニーで情報収集をされていました。夏休みの時期でもあるため、時間のあるタイミングでゆっくり多くの企業とコンタクトを取っていたことがわかりました。
(※)広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降

② ダイレクトリクルーティングについて
 これまで就活ナビサイト系の媒体を利用するのが主流だったのに対して、ダイレクトリクルーティング(学生に直接オファーを出す媒体)の利用が増えており、今回ご参加の3名ともこれを利用し、うち2名がメインで活用していました。特に興味深いのが、オファーを受け取ったことが、企業を調べるきっかけになり、そこから深く調べることで企業理解を進めたということです。このことから、オファーだけの活用でなく、その後に見られるWebページ上での情報提供が重要であると考えられます。

③ 求めている環境
  3名とも成長できる環境を求めての就職活動だったということでした。その中で、転職前提とも言える就職活動をしている学生もおり、若いうちから裁量権を持って働き、成長したい(その先には転職も視野に入っている)という学生ニーズが高いことがわかりました。今回は3名の学生の意見ではありますが、そのようなニーズが顕在化していること、学生が求める環境が多様化していることも踏まえ、ますますターゲットに合わせた情報提供が必要になってくるものと考えています。

④ SNSの活用について
 企業の中で採用SNSの活用が増えてきていると感じていますが、一方で、今回3名に伺ったところ、SNSを就職活動・情報収集の中心にはしていませんでした。どちらかというと、行きたい企業をある程度絞った中で、その企業のSNSアカウントがあれば、少し確認するという程度でした。このことから、現時点では、採用SNSの活用から学生の認知を獲得して、応募に繋げるというルートは難易度が高いと考えられます。

⑤ 企業選びのポイント・Webページ上で確認する点
 「職場の雰囲気」を非常に重視していることがわかりました。当たり前ですが、殺伐とした環境は学生も求めておらず(既存社員も同じだとは思いますが)、雰囲気のいい、アットホームな職場環境を求めています。
 それらを知るにあたり、企業の採用Webサイトが重要視されています。このことから、採用Webサイトにおいて、社員紹介記事の拡充や、動画の活用、さらに「見やすさ」という観点も重要であると考えられます。採用Webサイトは、多くの情報を短時間で収集できるツールですから、図やグラフ、写真や動画を活用して、少しでもWebページを詳しく見てもらえるような工夫をしていただけると良いと考えます。

セミナーでは、学生の就職活動の実情について、たくさん貴重なお話を伺いました。
企業の採用活動では、学生に自社の魅力を知ってもらい、さらに応募してもらうことが一つの目標になりますが、その際に重要な役割を果たすのが「採用ツール」です。

そこで、10月30日(水)に採用ツールコンテストをオンラインで開催します!
企業様から応募いただいた採用ツール(会社説明資料、採用Webサイト)に対し、審査員からコメントをいただきます。
審査員には、3回目のセミナーに参加いただいた学生の他に、新潟県内外の学生を採用している企業の採用担当者、大学のキャリアセンターの担当者もお招きしています。
このコンテストの様子は、オンライン視聴が可能です。採用ツールに関するワンポイントセミナーもありますので、ぜひご参加ください。

\採用ツールコンテストオンライン視聴/
■開催日時:10月30日(水)13:00~15:00
■開催方法:オンライン(Zoom)
■申込期限:10月28日(月)まで
お申し込みはこちらから
※コンテスト評価の申込は終了しております。こちらは「コンテストのオンライン視聴」の申込となりますのでご注意ください。

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