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シンガポールで培ったプロの広告運用ノウハウを活かし、新潟でUターン創業

今回はU・Iターン創業応援事業で採択され、新潟でUターン創業をした株式会社EIGHTS(以下、EIGHTS)代表取締役の大橋 大河さんにお話を伺いました。新潟市生まれ、新潟市育ちの大橋さんは、シンガポールにも留学・就職されています。そんな大橋さんが「なぜUターンをし、創業されたのか」詳しくお聞きしていきます。

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株式会社EIGHTS代表取締役 大橋大河さん

大橋 大河 (おおはし たいが)
新潟市出身、株式会社EIGHTS代表取締役
新潟明訓高等学校、専修大学法学部卒業、2014年株式会社第四銀行に入行後、2017年にシンガポールへ拠点を移し、現地の外資企業にてFacebook、Instagramの広告を4年担当。2022年新潟市にUターンし、SNS広告代理事業を中心とする株式会社EIGHTSを設立。

株式会社EIGHTSとは

ーーどんな事業をしていますか?
オンライン広告代理業を主軸に事業を展開しています。細かい範囲で言えば、特にSNS広告をメインに扱っていて、その中でもFacebook、Instagram広告の運用に強みを持っています。最近は、TikTok広告にも力を入れ始めていて、色々な方面への展開を考えているところです。

また広告代理業から派生して「クリエイティブの作成」、「動画編集・作成」、「SNS運用」の業務に関してのご依頼も増えてきています。広告運用に関しては専門家ではあるんですが、そういった分野に関してはプロではないので、信頼できるパートナーさんと連携しています。現状はアウトソーシングという形で業務を進めてはいますが、段階的に内製化も進めていけたらと考えています。

株式会社EIGHTS

新潟に戻ってきたワケ

ーーなぜ新潟で起業されたんですか?
新潟市生まれ、新潟市育ちだからという理由が大きいんですが、もう少し説明すると「様々な場所の中で、一番よく知っているのは新潟だから」ですね。大学進学を機に東京に出ていたので、東京もそれなりにわかりますが、やっぱり生まれ育った新潟の方がよく知っているし、無意識に理解している部分が多くあると思うんです。

あとは、「新潟にネットワークを持っていた」という理由もあります。新卒入社のタイミングで東京から新潟に戻り、銀行で4年ほど営業として働いていました。営業業務を一通り経験する中で、新潟の経営者の方々と繋がることができました。そのおかげもあって、ネットワークがすでにある状態だったので、新潟で事業を展開しています。

またマーケット的な話で、新潟にはSNS広告を使っている企業が少なく、競合他社も多くはないです。ここであれば自分の強みを発揮しながら新潟の発展に貢献し、自分の事業を展開するチャンスがあると考え、「新潟」で起業しました。


起業までの道のり

ーー起業を考えるようになったきっかけは何かありますか?
「実家の環境」が大きかったと思います。父と、母方と父方の祖父のどちらもが元々経営をしており、身近に経営者が多い環境で育ちました。そのため大学を卒業する頃には、「経営者になりたい」と自然に考えるようになっていました。

ーー現在Uターンで起業をされていますが、どのようなキャリアを歩まれてきたんでしょうか?
1社目は新潟の銀行に就職しました。色々な経営者にたくさん会えるからという理由からですね。そこで法人営業を一通り経験しました

銀行で4年ほど働いた後、とても大きな決断ではあったんですが、シンガポールに留学することを決めました。もともと留学はしてみたかったという理由と、銀行に在籍しながらでは起業が難しく、そこに区切りをつけるのも目的でした。シンガポールでは半年間のワーキングホリデー中に就職先を見つけ、そのまま現地の外資企業に就職して、3年半働かせてもらいました。

その時に担当させてもらったのが、SNS広告運用のエキスパート職です。当時、大手企業の広告運用だったり、大手広告主の企業との取引やサポートを行っていました。そういった経験をしている中で日本の市場を見た時に、地方には「情報が足りていない」「情報格差が大きい」という現状があるのを目の当たりにしました。シンガポールでの経験が、新潟でUターン創業するきっかけにもなっています。

Uターン創業のメリット

ーーUターンしてきて良かったのはどんな点でしょうか?
色々な経営者の方とフランクに繋がることができ、身近に様々な経営者の方々がいらっしゃるので、ネットワークがすごく作りやすいことだと思います。新潟市って丁度いい狭さだなと感じていますね。

あとは新潟が程よく都会で、東京に近いというのもポイントですね。東京に比べて、リビングコストも安く抑えられます。今、新潟は地方の中でも、かなり起業がしやすい環境だと思います。

ーー創業時に活用したものは何かありますか?
補助金を開業資金に利用させていただきました。パソコン、初月のオフィス代、オフィス環境を整えることができました。補助金を活用することで、自宅の仕事環境も整えることができ、業務の効率化がとても進みました。リモートワークにも対応できるよう、有意義に補助金を活用させていただきました。

ーー情報はどのように見つけたんでしょうか?
Twitterか何かのSNSだったと思います。起業しようと思い、色々調べていたタイミングで偶然タイムラインに流れてきた気がします。そもそも銀行にいた時から、補助金の情報をチェックしていましたし、補助金があるんだろうなという知識があったのも大きいと思います。

仕事中の様子


今後の展望について

ーー今後、新潟でどんな挑戦をしていきたいですか?
新潟の企業さまと一緒にお仕事させていただき、気軽にSNS広告を出せる環境を新潟で作っていきたいです。手軽に始めることが可能な定額のプランも用意しているので、そういったサポートを今後はしていきたいですね。

あとは、広告代理業とは180度違う事業もやってみたいと考えています。新潟もまだまだスタートアップは少ない状況ですし、後継者不足も問題になっているので、そういった課題にも挑戦してみたいです。良い会社があればM&Aもしてみたいですし、自分がやりたいことをやりつくしたいです(笑)少し先の話にはなりますが、将来的には新潟を拠点に、海外へも拠点を広げたいと考えています。
新潟半分、海外半分のような生活を実現したいですね(笑)

また「新潟県」ともお仕事をしてみたいですし、「新潟市」との仕事もご一緒出来たらと思います。
どちらかと言うと新潟は、アピールや発信が苦手な県だと思っています。そこをSNS広告でどうにかしたいという想いがあるのでぜひ色々ご一緒できたらと考えています。

シンガポールにはインフルエンサーのネットワークもあるので、そういった面でもうまくサポートができると思います。海外で働いていたならではの強みがあるので、自分のバックグラウンドを上手に活用しながら新潟に貢献したいですね。

Uターン創業の強みとは

ーー起業時を振り返っていただきましたが、いま起業したい人へのアドバイスなどはありますか?
「もうちょっと早く起業しようか、どうしようか」とかなり迷っていましたが、いざやってみるとどうとでもできるし、なんとでもなるので早く挑戦した方が良いと思います。チャレンジしてみて、失敗したとしても学びはありますから。

起業は「No Challenge, No Success.(挑戦なくして、成功なし)」です。やってみないとわからないことがたくさんあります。新潟には補助金という心強いサポートもありますし、なんとでもなる環境が整っているので、まずは挑戦してみてほしいというのが本音です。

ーーUターンならではの強みってなんだと思いますか?
「知ってる場所が多い」というのはすごく強みになると思っています。「繋がりが多い場所、一番良く知っている土地の方が成功確度は高いんじゃないか」というのが私の仮説です。

土地勘的に、人通りが多いところがわかるし、何時頃になると人が通らなくなるかといった人の流れもわかります。もし今、僕が飲食店をやるとなったら、新潟市でやると思いますし、どこがいいのかといった見当もすぐ立てられます。

Uターンの最大の強みは、知っている土地ならではの知見を活かせることなので、そういった点も加味できると良いかもしれないです。起業の成功確度って、意外とそういう部分も絡んでいたりするので。

ーー最後に、新潟の企業の方々へ一言お願いします!
新潟で、紙・テレビになんとなく費用を使っている企業さんには、ぜひSNS広告も候補に入れていただきたいです。SNS広告では、しっかりと顧客をターゲティングできる上、同じ額でリーチできる人の数が全く違います。この分野に興味があれば、ぜひ一度お話しできたらと思います。

また会社とは別軸の話にはなるのですが、「シンガポール新潟県人会」の新潟県側の代表を個人的にやっていまして、そちらの分野でお話ししたい方がいたら色々と情報交換をしたいです。そして、ぜひシンガポールに旅行してみていただきたいです(笑)

新潟県の起業・創業に関する情報をリアルタイムにお届けします。