第1回 採用力向上セミナー~新潟及び全国の採用市場や若年者の就職活動の現状~開催報告!
こんにちは!グローカルマーケティング株式会社の山倉です。
5月14日に県主催の第1回採用力向上セミナーを開催しました。
テーマは、「新潟及び全国の採用市場や若年者の就職活動の現状」です。
企業の採用力向上に向け、採用市場の現状を把握することはとても大切です。
今回、第1回セミナーでお伝えした採用力向上に向けたポイントとアーカイブ動画をご案内します。
採用力向上のヒントにつなげていただけると嬉しく思います。
第1回 第1回 採用力向上セミナー アーカイブ動画
1 採用市場から読み取る今後の採用活動
■採用活動難易度の高まり
帝国データバンクのデータによると正社員の人手不足割合は2020年と比較し、23.5ポイントも増加しております。これはつまり、全国の企業で正社員を必要としており、「人手が足りない=採用活動をしなければいけない」企業が増え、採用活動の難易度を高くしていると言えます。
※正社員の人手不足割合2020年 29.1%→2024年1月 52.6%
■大企業と同じ採用活動ではない、中小企業の採用の仕方
多くの企業が採用活動を頑張る=何とか求職者に知ってもらおう(認知の向上)とします。認知を広げることは悪いことではないですが、採用活動の成功は認知の獲得だけではありません。
多くの認知を獲得するには、採用予算を多く確保する必要も出てくるため、採用予算をかけられる企業に力負けしてしまう可能性が高いです。
そこで重要なことは、「採用をマーケティングすること」です。
・自社にとって必要な人材の要件はなにか(ターゲットの設定)。
・ターゲット人材に響く自社の魅力は何か。
・自社の採用予算でできる最適な採用施策は何か。
を考えることが重要になります。
■新潟県内の学生の動き
近年の新潟県内学生の動きをみると、エントリーした企業数は1~3社が最も多いという結果でした。つまり、学生は多くエントリーをしてとにかく内定を獲得するというよりは、事前に調べ上げたうえで、自身に合う企業を選定し、エントリー、応募をしているということです。近年、会社説明会などに学生が参加しなくなってきていると取り上げられることがありますが、このことが原因の一つであると考えられます。
■新潟県内学校関係者の声
学校関係者から「県外企業の動きはどんどん早くなっていて、定期的に学校を訪問している。一方で県内企業の動きは変わらない。」「インターンシップ等で学生を受け入れる際の雰囲気づくりは大切」「学生は初任給や年間休日をよく見ている」といった声をお聞きしています。大学・専門学校等への訪問活動、会社全体での採用に向けた意識付け、採用競合の情報収集ができているかといった投げかけとして受け止めたいと思いますし、企業規模等を踏まえた学生への適切な情報発信や対応、採用競合の動きも踏まえたターゲットにあった情報提供が必要です。
2 マーケティング視点で捉える採用戦略
■採用マーケティングとは
採用施策はたくさんありますが、必要なのは「自社に合った採用戦略を構築すること」です。
当社では、上述のターゲットの選定、魅力の整理からはじまる採用マーケティングに基づいた戦略が有効であると考えています。
■ターゲットとは
そもそも自社が必要とする人材はどんな要件なのかを整理する必要があります。
とあるドライバー職採用の事例を紹介します。
必要な人材は、「未経験の若手(20代)」、「すぐ業務に携われる中堅(30代~40代)」の2名とします。
職種は同じドライバーですが、同じ求人票で募集するのは無理があります。
例えば、未経験の若手人材が企業に求めるものは何かと考えると、
「未経験でも資格を取得しながら、仕事ができる環境」かもしれません。
一方で、すぐ業務に携われる中堅人材が企業に求めるものはおそらく未経験の若手の方とは違い、「経験が活かせる」や「給与面で優遇がある」等になると思います。職種は同じでもどんなターゲットを描くかで、企業の採用の動き方は変わっていきます。
■企業の魅力について
おそらく採用に携わられている方は、すでに「うちの会社の強みはここだ!」と整理されているものがあると思います。
しかし、それが全ての魅力でしょうか。よくある事例として、自社では魅力ではないと思っていることが、求職者からは魅力になるケースは珍しくありません。
改めて客観的な視点で、企業の状況を見直すことで、魅力の再整理が出来ます。
■採用施策について
ターゲットの設定、魅力の再整理まで終了してからターゲット人材を採用するために必要な採用施策は何か整理をしていく段階に入ります。
採用施策は今や「カオスマップ」と揶揄されるほど、多様化しています。必要な採用施策を選定するためにもまずは、骨格となるターゲットと魅力の再整理が重要になります。
3 デジタル時代の採用戦術の考え方
■採用施策は AIDAの法則
採用マーケティングに必要なAIDAの法則(認知→興味→欲求→行動)を意識することが重要です。認知を広げるという点で、費用をかけず認知ができるプレスリリース(メディアに自社情報を提供し、メディアで紹介してもらう)があります。必ずしもナビサイト等を利用しなければ、認知されないわけではありません。
■現在の求職者の多くはデジタルを活用する
先ほどは認知の話をしましたが、デジタル時代に重要なのは、認知よりも、興味や欲求のフェーズでいかにグリップ出来るかです。デジタル時代の世代はサーチ(検索)とシェアが得意なので、オウンド(自社が保有する)メディアを有効に活用し、母集団を大切に育てていくことが有効です。上述の県内学生のデータからもわかりますが、エントリーする企業数は減っています。つまり、学生が企業を認知した後に、企業をWeb上でリサーチし、応募するかを選定している可能性が高いといえます。認知された後に、しっかり企業の魅力を伝えられるようなメディアを自社で持つことが重要です。
いかがでしたでしょうか。
採用力向上に向け、採用市場に向き合うとともにターゲット人材に応じたデジタルツールの活用がポイントです。
第2回の採用力向上セミナーは、「夏のインターンシップ・オープンカンパニープログラム設計」をテーマに開催いたします。
学生との大切な接点となるインターンシップ等に関して、プログラム設計のポイントをお伝えします。
是非こちらもご参加ください。
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