~刺激的な新潟をつくる。そのために必要なのはプレイヤー~ フラー株式会社が新潟に進出した理由とは
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~刺激的な新潟をつくる。そのために必要なのはプレイヤー~ フラー株式会社が新潟に進出した理由とは

新潟県

2011年の創業以来、モバイルを軸に成長してきたフラー株式会社。アプリ開発を中心としながらも、アプリに関わる全ての分野に対して適切なソリューションを提供し続けて約10年。今も業界のトップを走り続ける同社のトップ、代表取締役会長の渋谷修太さんに、新潟に本社を置いた経緯、新潟にいるからこそ見えてきたものなど、今、感じていることを新潟県産業立地課が取材しました。

1.新潟本社と柏の葉本社の関係性

新潟と柏の葉で違うのはライフスタイルのみ
仕事の中身も関係性も常に対等

総務省が実施している2020年度「地域課題解決型ローカル5Gなどの実現に向けた開発実証」。この新潟ローカル5G実証事業コンソーシアムの場所として、全国から高い注目を集めている、新潟駅南口の商業施設、プラーカ2内「NINNO(ニーノ)」に新潟本社を構えているフラー株式会社。2020年に社長職から会長となった渋谷修太さんにまずは新潟支社時代から振り返っていただきました。

P2フラー株式会社_渋谷会長

「2017年1月のことです。弊社のエンジニアのお父さんが亡くなられて、彼が新潟に戻ることになったんです。僕の後輩といういのもあって、いろいろと話をしているうちに、新潟には彼のスキルを生かせる会社があまりないという課題を教えてもらったんです。これは問題だなって思い、新潟にオフィスを作ろうという具合に話が進んでいきました。2、3人でスタートして少しずつ人が増えていけばいいかなと思っていたら、思ったよりも新潟にUターンしてITの会社で働きたいって人が多かったみたいで。いくつか人が集まるようになるポイントはあるんですが、何よりも新潟県内で事業がきちんと展開できたのが大きかったと思います。長岡花火大会の公式アプリ、(株)スノーピークさんや(株)ハードオフコーポレーションさんのアプリを作らせていただいたことなんかですね。これらアプリをみて、フラーに入社したいと言ってくれた人も多くて、思っていたスピードの2、3倍で人が増えてきました。そんなニーズを感じてきたので、(千葉県の)柏の葉とのダブル本社体制にしようということになったのです」

P3フラー株式会社_渋谷会長03

「もちろん、新型コロナウイルスの関係などもありましたが、新潟に来て、お付き合いさせていただくようになった(株)スノーピークさんの体制に共感するところもあったんです。(株)スノーピークさんは本社が3つありますが、僕らも割とそのイメージに近かったんです。拠点をさまざまに設けるという点が。ただ私たちの場合、ここは開発でここは生産、こっちはマーケティングというようなファンクションの分け方は必要ないので、あくまでも対等な関係を大事にしてきました。基本的には新潟にいる人間と、柏の葉にいる人間が共同で1つのミッションに携わる。どちらでも同じように仕事をしています。違うのは、ライフスタイル。結婚とか出産を機にライフステージが変化するじゃないですか。やっぱり自然のある場所で子ども育てたいって人だっていると思うんです。仕事というよりはどう暮らすかの違いだけです。だから、現在では採用面接時、新潟と柏の葉、どちらのオフィスで働きたいか希望を聞いています。まだ柏の葉本社に勤務する人間の数が多いですが、いずれは5対5まで持ってきたいです」

2.東京にはないもの

老舗企業と共に持てる
新潟のために、という共通言語

新潟拠点時代からを数えると約3年。新潟県内の企業との仕事も増加する中で見えてきたものがあると渋谷さんは話します。

P4フラー株式会社_オフィス写真

「新潟でビジネスをしている観点で見えてきたものが大きく2つあります。まず新潟は、“みんなで新潟をよくしよう”という志を持った集まりがちゃんとある。東京のIT企業の人が集まって東京を盛り上げようなんて会をしているなんて聞いたことありません。だけど新潟は違う。もちろん、人口減少や経済の衰退、若者の流出などさまざまな要因があると思いますが、新潟経済同友会然り、にいがた創業支援プラットフォーム然り、新潟をよくしようという団体があることが素晴らしいし、民間主体でやっていることを行政が支えるという座組みみたいのも出来上がってきていることがすごいなって思いました。また、サスティナビリティ(持続可能性)があると思いました。新潟は100年続く会社が多いっていわれますけど、本当にそうです。これは新潟の強みで武器になる可能性が高いと思っています。私が今、代表理事をさせていただいている、新潟ベンチャー協会のコンセプトがこれに関係しています。コンセプトは2つあって、まずは僕らみたいな起業家、新規創業ベンチャーの創出です。もうひとつが新潟県内にある素晴らしい企業をデジタル化したり、新規事業展開を生み出したりと、既存の企業をもっと元気にしようというもの。ベンチャーは割とサスティナビリティが苦手な部分もあるので、長寿企業に学ぶ部分が多々あります。だから、この双方を掛け合わせたベンチャーサスティナビリティみたいなものができたら、新潟は世の中的にも本当に新しい産業経済モデルを作れるんじゃないかと思っています。そもそもITって単体では何も意味がないと思っていて、何かを掛け合わせることで、もっと便利になったり、もっと楽しくなったりするものです。イノベーション(新しい価値の創造)の核となってくるのが、全ては新潟のために、新潟を盛り上げようという共通の意識だと思うんです」

3.コンテンツの宝庫、新潟

新潟には四季折々の良さがある
これらを横断的にまとめたい

現在は新潟を盛り上げようと新潟県内の企業や行政とともに、積極的に活動している渋谷さんは新潟県出身。20歳まで県内各地を転々としたとそうで、この時の経験が今に生きていると言います。

P5フラー株式会社_渋谷会長05

「親が佐渡出身で、幼少期には妙高に住んで、小学校が南魚沼で、中学校は新潟市内で、その後高専で5年間長岡。県内のいろいろなところに住んで、新潟を俯瞰で捉えられるようになっているのが大きかったなって思います。例えば、新潟には15万人も来場する日本酒のイベントがあったり、世界的な音楽フェスが行われたり、日本随一の花火大会があったりするわけです。これを僕らが橋渡しとなって、合体したらどうなるかって思うわけです。アメリカのサウス・バイ・サウスウエストのように音楽祭であり映画祭であり見本市のような複合イベントを1週間通して行なって新潟の魅力を発信できたらすごくおもしろいですよね。私たちがお手伝いさせていただいた、長岡花火のアプリは数十万人の方が使ってくれています。今現状は長岡のプロモーションしか流していませんが、春になったら高田の夜桜、夏には佐渡島、紅葉時期には越後湯沢もいいよって協会とか行政団体とか自治体とか、そんな縦割りの関係性はとりあえず置いておいて、“新潟が持っているレベルの高いコンテンツをコラボレーションしてみたら?”なんて考えられるようになったのも、新潟の良さをいろいろ体験しているからだと思うんです。これが20年間、ずっと新潟市内で過ごしていたら、そこまで県全体としての【新潟】に思い入れがなかったかもしれません。今ジリジリ全国から新潟は注目を集めています。だから今、全国の自治体が探しているだろう、新しい形を新潟で作るのが目下の目標です」

4.新潟県内での目指す立ち位置

刺激的な新潟をつくる
そのために必要なのはプレイヤー


新潟を代表するベンチャー企業となったフラー株式会社。その代表取締役会長である渋谷さんが今思う新潟県内での立ち位置について伺ってみました。

P6フラー株式会社_ロゴ外観

「新潟に本社をおいて時間が経ちましたが“これで業績が良くなればいい!”なんて全然思っていないです。そこではなく私たちの新潟本社誕生が起爆剤になって、新潟県が元気になったり、他のベンチャー企業が増えてきたりしたらいいなって。フラーのおかげで“なんか安心して新潟に転職することができます”って言ってくれるような人が出てきたら最高ですね。この方向性で仕事をしていれば結果はおのずと付いてくると思っています。だって、就職する側だったとしてください。フラーという会社がいいなって思って入社してくれても何かがきっかけでフラーが嫌になっても代替え手段や選択肢がないって良くないこと。労働市場にある程度柔軟な流動性がないとだめだと思うのです。それに競争相手がないのはいいことではないですし、みんなで高めあえばいいわけです。だから、新潟で、ではなくて、新潟に就職してもらえるように微力ですが、お手伝いしたいと思っています。もう少し言えば、別にITだけじゃなくてもいいと思っているんです。電気屋があってスーパーがあって、ドラッグストアがあって…。そういういろいろなものが一箇所に集中しているから足を運びたくなるってあるじゃないですか。だから、既存のものでも新たにでもいい、新潟で、今風の価値観で始めてもらいたい。とにかくプレイヤーが増えることが大事なんです。【新潟のために】という愛をもったプレイヤーがね。ITはすごく中立な立場にあるものだと思っています。だから、新潟への企業誘致にも積極的に参加しますし、私の経験で良ければいくらでもお話しします。そんなふうに立ち回れる今が、一番生き甲斐があって幸せだなって思っています」

P7フラー株式会社_渋谷会長07

常に笑みを絶やさず、話を続けて下さった渋谷さん。熱い語り口調と確かな眼差し、聞いているだけでもワクワクするお話し――非常に刺激的な人であり、これからの新潟のIT業界をさらに牽引していってくれると感じさせてくれました。

フラー株式会社
新潟県新潟市中央区笹口1丁目2 PLAKA2 NINNO


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