~データを活かし新たなビジネスや起業家の創出につなげる~ INSIGHT LAB株式会社が新潟に進出した理由とは
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~データを活かし新たなビジネスや起業家の創出につなげる~ INSIGHT LAB株式会社が新潟に進出した理由とは

新潟県

INSIGHT LAB株式会社は“ビッグデータを活用し、より豊かな社会を創る”をモットーに、あらゆる分野の企業や世の中のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現しているIT企業です。複雑で膨大なデータを可視化することで課題の解決につなげるデータビジュアライゼーション。統計学などに基づき、データから有用な情報を導き出すデータアナリティクスなどのサービスを提供し、企業や社会が抱える課題の解決や改善をサポートしています。
同社の新潟進出は2020年6月。“新潟研究開発センター”との位置づけでスタートしました。
今回のインタビューでは遠山 功社長が、新潟進出の背景から新潟研究開発センターの担う役割、そしてこれから目指していくものを語ってくださいました。

1.社長のルーツが新潟進出の背景

地域経済の活性化と
IT人材の育成が目的

INSIGHT LAB株式会社は東京に本社を構えていますが、国内では北海道、大阪、栃木、沖縄に支社・支店を構え、海外ではイスラエルにも拠点を構えています。新潟では2020年6月に新潟研究開発センターを設立しました。その背景には遠山社長自身のルーツがありました。

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「東京生まれの東京育ちなのですが、私の父は新潟県村上市の出身です。新潟には幼少期から帰省のたびに訪れていましたし、懐かしい記憶がよみがえる心が落ち着く場所です。なので、言ってしまえば私のルーツこそが新潟に進出した理由ですし、弊社が新潟に進出することで、地域経済を活性化させたいという思いがあります」(遠山さん)

具体的には自社を含め先端IT人材の雇用を増やしていくこと。新潟大学との共同研究で行っているデータプラットフォームの構築。そして、新潟にあるIT企業と連携していくことで、業界全体の収益構造を向上させていくことが当面のミッションとなります。

「2030年には日本で大規模な先端IT人材不足が起こると言われています。逆算をすれば、今の小学校高学年や中学生に対してIT教育をしていくことが必須なのです。それを新潟で実行していこうと思っています」(遠山さん)

2.IT分野において未開拓の地

産官学の連携ができる環境をいかし
データを活用していく

自身のルーツが新潟に進出した理由であったのは事実です。ですが、IT分野において新潟は非常に発展途上の状態であり、逆に考えれば大きく伸びていく可能性を秘めた土地ということも、新潟進出の背景にはあるのです。

「例えば札幌市には、すでにAI関連技術を活用して新たなビジネスの創出や人材育成をするための拠点、SAPPORO AI LABOが存在しています。産官学の連携体制も整っていて、市全体としてIT化の未来が描けているんです。ですが、新潟はまだそうなっていない。データ活用の視点で見れば未開拓の状態なわけです。だからこそ耕して畑を作る意味があるわけですし、それは新潟の発展に不可欠なこと。企業や各自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進していきたいですし、そこにビジネスチャンスがあると思っています」(遠山さん)

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よい環境があったからこその進出ではなく、未開拓の地だからこその新潟進出。

「県の誘致担当の方は非常に熱意がありましたし、進出におけるさまざまな面で的確な情報やアドバイスをくださいました。いい意味で行政マンでなくビジネスマン。非常に信頼ができましたし、官民でのパートナーシップを組めると思いました。また、新潟大学をはじめとした大学などの多さも魅力的です。やはり、地域経済を活性化していくには産学官がしっかり揃っていることが大事ですし、その面からも新潟にはポテンシャルがあります」(遠山さん)

3.大学との連携によるプラットフォーム構築

新潟に関するあらゆるデータを集め
データの民主化に向かう

同社が新潟大学との連携で行っている研究が『越後データプラットフォーム』。これは県内の各自治体から紙やウェブ、SNSなどあらゆる形で出されている情報を一元化するものです。例えば、紙で配布される市町村ごとのゴミ収集カレンダーの情報を収集し、独自技術でひとつにまとめています。
このようにビッグデータを一元化し利活用することで、私たちの生活をより便利で豊かにしようとする取組こそが、INSIGHT LABの役割であり強みなのです。

「『越後データプラットフォーム』はあらゆるデータを集積する基地です。現時点では主に新潟市が公開しているオープンデータを中心に入れていますが、新潟県内の30市町村すべてがオープンデータを持っている状態ではありません。それを推進して、新潟県のデータが見たいなら『越後データプラットフォーム』を見ればすべて分かるような状態を作りたいんです。それが完成して新潟に関するあらゆるデータを地元の企業が取得できるような形を作れれば、そのデータに基づいた商品開発や新事業の推進ができるわけです」(遠山さん)

この『越後データプラットフォーム』でのデータ利活用を私たちが体感できる場所として『ガタリコ』というアプリがリリースされています。行政のオープンデータを活用し、ゴミ出し情報に加え、不審者や熊の出没情報、地域の子育てイベント情報などが盛り込まれています。

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「ひと言でいえばデータの民主化です。誰もが使えるような新潟に関するデータの集積基地を作り上げることで、例えば新たなるアプリ開発など、起業・創業のお手伝いができると考えています」(遠山さん)

この研究を支えているのが新潟大学の学生たちです。新潟研究開発センターにて『越後データプラットフォーム』へのデータ集積を行っています。スクレイピングという技術を用いて、ウェブ上にある情報を抽出していきます。

「新潟大学は非常に優秀な学生も多いですし、みんなしっかりと学ぼうとする姿勢を持っています。ただ、弊社のような企業が少ないため、活躍の場がないのが現状です。弊社での実務経験は卒業後にも必ず役立つでしょうし、ここで身に付けた技術を生かして、IT業界で活躍してほしいと思っています」(遠山さん)

作業をしている新潟大学の学生たちにも話を聞いてみました。

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「もともとプログラミングが好きだったので、こういう仕事に興味がありました。企業のビジネスの現場で学ばせてもらえるのは非常に貴重な体験になっています」
「地方においてDX(デジタルトランスフォーメーション)を先頭に立って推進している企業なので、実務を通してその役割の大切を学び、将来にいかしたいと思います」

4.企業同士の競争が必要

働く人たちの労働環境や
待遇をさらに向上させる


新潟であろうと東京であろうと、働く社員たちの給与レベルは変えません」(遠山さん)

遠山社長が新潟研究開発センターをスタートさせた時の言葉です。

「我々の業界において、場所は関係ないです。どこで働こうとも同じ仕事をしたのであれば同じ給与をもらって然るべきです。いい意味で、こういう考え方の企業が新潟にできたことが広まれば企業同士の競争が生まれます。それは企業のさらなる技術やサービスの向上にもつながりますし、働く人たちのモチベーションにもなるわけです」(遠山さん)

入社から半年が経った有坂元宏さん。主に『越後データプラットフォーム』の構築を担当しています。

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「元々、ウェブサイトの制作会社で働いていたのですが、これまで新潟にはINSIGHT LABのようにデータ収集や分析を行う企業がありませんでした。それに興味があったので転職しました。今は初めてのことにチャレンジする日々ですが、興味のあった分野の仕事ができているので毎日が充実しています。自席がないフリーアドレスのオフィスやリモートワークも含めて、働きやすい環境もありがたいです」(有坂さん)

5.新潟研究開発センターの未来

自治体や企業のデジタル化をサポート
新潟を起点にして、世界を見据える

2021年6月で開設から1年を迎える新潟研究開発センター。遠山社長が描くこれからのビジョンはどのようなものなのでしょう?

「とにかく“データの民主化”を推し進めていくことが新潟研究開発センターの役目です。そして、それを全国に広めていくこと。さらには世界に広めていくことを想像しています。新潟をその起点にしたいのです。これらを実現できていけば、弊社を含めて新潟のIT業界はさらに盛り上がるでしょうし、新潟の外側からのお金を稼ぐことこそが、本当の意味で新潟の経済が潤うことになるわけです」(遠山さん)

また、INSIGHT LAB独自のデータ技術を活用して、デジタル化をしたいと思いつつも、踏み込めていない県内企業をサポートしていきたいとも言います。
「燕・三条のような洋食器や金物産業から農業まで、あらゆる分野の方々とつながりを持っていきたいですし、積極的に異業種の方々と出会っていこうと思っています。また、海・山・川と自然が豊かな新潟だからこそ、例えば川の水量や降雪量などをデータサイエンスの視点から分析することで、そのデータを活かし新たなビジネスや起業家の創出につなげることができれば、弊社が新潟に存在するさらなる意味が出せると思うのです」(遠山さん)

プライベートではトライアスロンを趣味にする遠山社長。新潟に滞在する時のオフの過ごし方や暮らしの環境としては、どんな感想を持っているのでしょうか。

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「自分は仕事大好き人間なので、365日働いています。ですが、特に夏前から秋にかけての新潟は、はっきり言って仕事よりも優先したくなる誘惑が溢れています(笑)。気候も穏やかだし、自転車に乗るにもランニングをするにも最高に気持ちがいいです。食は言うまでもなくうまいものだらけですし、数ある温泉も見事に仕事モードを遮ってくれます。これらの誘惑に負けることのないように、さらに頑張っていきたいです(笑)」(遠山さん)

INSIGHT LAB株式会社
本社
東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビル29階
新潟研究開発センター
新潟県新潟市中央区東大通1-7-7 IMAⅢビル3階
tel.025-250-1353
https://www.insight-lab.co.jp/


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