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県内企業の採用力を底上げ!選ばれし10社への個別コンサルティング支援がスタート!

こんにちは!
新潟県しごと定住促進課 U・Iターン就業促進班です。

当班では、県外にお住まいの学生や社会人のUターン・Iターン・様々な形での移住の促進をミッションとして、情報提供や相談支援など、様々なサポートを行っています。
今回は、今年度新たに始まった「県内企業の採用力向上推進事業」についてご紹介します。


1 県内企業の新卒採用の現状について

いきなり暗い話で恐縮ですが、新潟県から県外の大学等に進学した学生のUターン就職率は、長期的に見て低下傾向にあります。
また、コロナ禍を契機としてオンラインによる採用活動が一般化したこともあって、もともと県内を勤務希望とする県内外の学生に対しても、県外企業からのアプローチが盛んになっています。

県外流出への対応、待ったなしの状況です。

全国的に企業の採用競争が激化するなかで、学生たちに県内企業への就職を選んでもらうためにはどうしたらいいのでしょう。
首都圏の大学のキャリアセンターの方とお話をしていると、新潟県にはいい企業がたくさんあるのに総じて押しが弱い、PRが下手だとよく言われます。そのために学生が県外企業の方に魅力を感じてしまう、ということもあるかもしれません。

しかし、広報・営業のスキルさえあれば、本当に採用がうまくいくといえるのでしょうか?

県内企業の採用活動を支援している専門家によると、
県内中小企業にとっての採用課題は、採用に関する独立した部署がない・予算がない・ノウハウがないなどのリソース不足や、そもそもの人員計画が不明確であること、入社後のフォロー制度に問題があるなどさまざまだそうですが、これらに共通するのは、経営資源の一つである「ヒト」の重要性への認識の低さなのかもしれません。

採用ができるようになるためには、もちろん人事・採用担当者レベルでの正しい知識や、広報・プレゼン・マーケティング等のスキルも必要だと思います。ただ、この先、県内企業が人材確保を安定的に行えるようになり、かつ従業者が職場に定着し、生き生きと働いていけるようにするためには、小手先のスキル「だけ」にとどまらず、人事処遇や職場環境の改善といった、そもそもの企業の魅力向上も含めた抜本的な見直しと、採用戦略の構築が必要となってくるはずです。

こうした背景から、新潟県では、今年度新たに県内企業の採用力向上に向けた支援事業、「県内企業の採用力向上推進事業」に取組むこととしました。

前置きが長くなりました。まとめますと・・・

2 県内企業の採用力向上推進事業とは

県内企業の採用力向上を目的とし、採用活動全般について通年での伴走型支援を行い、企業が自走できる体制を構築するとともに、各種セミナーの開催や特設サイトでの事例紹介等を通じて他企業への効果波及を図る事業です。

県内企業の採用力向上推進事業 施策の展開

県ホームページ事業説明ページはこちら↓


3 個別コンサルティング支援対象企業(10社)

令和4年4月28日(木)~5月16日(月)にかけて県HPにて企業を公募したところ、定員の10社を大きく上回る16社の県内企業から応募いただきました。

募集要領に定める基準に基づき選考し、今年度は以下の10社が今年度の支援対象企業となりました。

エリアや業種はさまざまですが、いずれの企業も自社なりに採用課題に対する分析を行い、改善を目指して意欲的に取り組んでいる/取り組んでいこうとしている企業です。

・製造: 熊谷(新潟市)/ジオックス(新潟市)/遠藤工業(燕市)/スワロー工業(燕市) 
・建設: 元店建設(南魚沼市)/中越興業(長岡市)
・情報通信: 東京アプリケーションシステム(新潟市)/フジミック新潟(十日町市)
・卸売り: 新潟冷蔵(新潟市)
・専門・技術サービス: FUN税理士法人(新潟市)

4 合同勉強会の実施

10社への個別コンサルティング支援に入っていく前に、まずは現在の採用市場や学生就活事情に関する基本的な知識を習得し、目線合わせをする場として、6月2日(木)・3日(金)にオンラインで合同勉強会を実施しました。5社ずつ2グループに分けての開催です。

勉強会では、戦略人事の重要性と現状についての講義を聴いた後、ワークシートを使って自社の現状について振り返りながら、課題分析のさわりの部分を体験いただきました。

今後は、各社に専任のコンサルタントがつき、マンツーマンで本格的な採用課題の分析から支援をスタートしていきます。

6月2日合同勉強会にて、企業担当者へ採用に関する基礎知識を説明する講師(受託事業者であるモザイクワーク担当コンサルタント)。ワークシートを用いながら、各社が自社の採用における最大の課題について検討し報告し合いました。


5 オープンセミナーの開催と今後の予定

本事業においては、県内企業の採用担当者や経営者を対象とした、採用やインターンシップに関する各種オープンセミナーも開催しています。セミナーに参加いただいた企業を対象に、30分から60分程度の個別相談も実施します。

各セミナーのご案内は、開催時期が近くなりましたら事業特設サイトにて随時お知らせします。

・第1回 5月11日  「激変する採用市場。学生の就職活動の「今」を知る。」
・第2回 6月29日  「学生は企業名でインターンを選ばない!? 学生に選ばれる&魅力を伝えるインターンシッププログラムの設計」
・第3回10月(予定) 「SNS、Webコンテンツの活用とリアルな就活事情」(仮)
・個別支援企業中間報告会(11月予定) 
・最終報告会(3月予定)


第1回セミナーでは、「23卒、24卒の学生の就職活動の現状」を採用アナリストの谷出正直氏から、「新潟及び全国の採用市場」をモザイクワーク代表取締役の杉浦二郎氏から、それぞれご講演いただきました。
朱鷺メッセ会場で30社、同時配信のzoomで43社、計73社の企業担当者様よりご視聴いただきました。


R4採用力向上推進事業第一回オープンセミナー 講師とテーマ

特設サイトにて、アーカイブ動画を公開中です!


6 特設サイトで、10社の取組からヒントを得る

個別コンサルティング支援対象企業10社の取組み状況や成果について、特設サイトにて随時ご紹介していきます。
採用に関する課題に直面する企業が、解決に向けてどのように取組んでいくのか。ぜひその取組内容や成果にご注目ください。

R4年度新潟県採用力向上推進事業特設サイト


7 まとめ

今年度からスタートした「県内企業の採用力向上推進事業」。
コロナ禍による影響はもちろんのこと、経済、教育、通信、家庭、自然災害など、学生が生まれ育った時代背景が変わってきているなかで、学生の行動や価値観には大きな変化が見られます。

変わっていくのは学生だけではありません。企業を取り巻く環境が変われば、その結果として事業や仕事そのもの、働き方や採用の仕方にも当然変化が生じてくるでしょう。学生と企業が相互に影響し合いながら形成されていく採用・就職市場において、学生に選ばれ、人材を確保・定着させていくには、やはり変化を捉えて対応できることが重要なのだと感じます。

今回本事業へ参画いただく10社は、自社の採用活動を見つめ直し、大きく変わる一歩を踏み出した企業の皆様です。私たちは各社に寄り添いながら、県内企業の採用力の底上げを図っていきたいと考えています。

今後、特設サイトにおいて、参画企業10社以外の県内企業の皆様にとっても有益な情報を提供してきたいと思いますので、ぜひご注目ください。


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