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第2回新潟ベンチャー協会ピッチ本選グランプリ「ともるい」室田CEOインタビュー
新潟県に縁のある若手経営者らが連携し、次世代の高成長なベンチャーや第二創業者を輩出しようと活動する新潟ベンチャー協会(NVA)によって開催された「第2回 NVAピッチ」で、栄えある最優秀賞グランプリを受賞されたのは、地方企業と都会で働く人とのマッチングサービス『ともるい』をテーマにプレゼンした室田雅貴さん。
株式会社Riparia(以下リぺリア)の代表取締役CEOである室田さんに、同サービスの立ち上げの経緯や、新潟のベンチャー企業としての意気込み、新潟にかける想いについて伺いました。(以下、敬称略)
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<プロフィール>
室田雅貴(むろた まさたか)1995年群馬県前橋市出身。新潟大学工学部、同大学院卒業。 大学院在籍中の令和元年に株式会社Ripariaを創業した学生起業家。一度ヤフー株式会社にエンジニアとして就職するも新潟にRターンし、現在は新潟を盛り上げることに注力している。NPO法人ETIC.のMakers University4期生。
起業の原点
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からグランプリの賞金を授与される室田さん
ーーまず初めに、室田さんの起業の原点を教えてください。
室田:僕が会社を起こしたのは、自分の楽しいを突き詰めた結果です。子どもの頃から「自分で」何かをしたいという想いが強くて(笑)
ーー潜在的な起業家タイプだったんですね(笑)
起業を意識するきっかけは、なにかあったんですか?
室田:アメリカでの株式会社メルカリでのインターンですね。そこで、初めて「ビジネス職の方の考え方」に触れたんです。そもそも僕はキャリアをエンジニアでスタートしていて、それまではそういったビジネス職の考え方には触れていませんでした。
当時の僕には、その考え方がすごく新鮮で、そこから『自分がどう社会で生きるか』『どう社会に貢献していくべきか』という視点で考えるようになり、試行錯誤をするようになりました。
ーーその他にも『起業』を意識するようなきっかけはありましたか?
室田:一番はじめに「起業」を意識し始めたのは、フラー株式会社のインターンからだと思います。会長の渋谷さん(当時は社長)の働き方や考え方を、インターン中に間近で学ばせていただいて、起業家を凄さを目の当たりにしたんです。フラーさんでのインターンを経て、「起業・起業家」をより身近に感じるようになったし、「自分も起業家を目指したい」と考えるようになっていきましたね。
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ーー本格的に起業しようと決意したターニングポイントはありますか?
室田:大学院生(23歳)の時に所属していたMAKERS UNIVERSITYでの刺激が、すごく大きかったです。基本的に大学生(特に若い年次)で所属している人が多く、同世代が「これだけの熱をもって、社会の課題を解決するために奔走しているんだ」と驚かされたんです。
そんな大学院1年生の終わり頃に、「エンジニアとしてアプリやサービスを作り続ける将来もいいけど、せっかくなら社会や地方に貢献できることがしたいよね」と小林(後の共同創業者)と話していたんです。僕自身「悩んでいる時間がもったいない。とりあえずやってみよう」という性格もあり、そのタイミングで起業を決意しました。
MAKERS UNIVERSITY
日本のイノベーションに挑む多くの先輩起業家達と共に、次世代の起業家になる可能性を秘めた大学生・大学院生を対象にした新しい形の私塾。
『ともるい』について
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ーー今回グランプリを受賞された『ともるい』について教えてください。
室田:ともるいは「課題や悩みがある地方企業と、多様なスキルを持ち地方に貢献したいと思うワーカーを繋ぐ、副業マッチングサービス」です。2020年2月からスタートさせていて、「もっと人間らしく生きるために、場所に縛られず働ける社会を作りたい」という想いから立ち上げています。
ーー着想のきっかけはなんだったのでしょうか?
室田:もともと「人と人を繋げるマッチング」が、僕個人としての得意領域なんです。そこがほんとの原点かなと思います。
学生時代は長期休みに東京へ行くことが多くて、地方と都会の違いをひしひしと肌で感じていました。せっかくオンラインで繋がれるような時代になってきているので、この差をどうにか埋めたり、橋渡しがしたいと考えていたんです。
ーー『ともるい』って名前がかわいいですよね。
室田:ともるいというサービス名は、「類は友を呼ぶ」から取っています。でも実はこれを「友は類を呼ぶ」だと、僕は間違えて覚えていて、そのまま名付けているんです。でも今思えば「友が類になる」サービスになっていて、その名前が表す通りのサービスになっていると思います。
そもそも「類は友を呼ぶ」という言葉を選んだのも、共感した人たちが集まってきて、プロジェクト(副業)をこなしていくといったイメージにしたかったからなんですよね。ともるいや弊社に関わってくれた「友」が、副業をはじめとする新しい働き方に共感してくれる「類」になっていく、そんなお手伝いをしたいと考えています。
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ーーともるいのサービスを開始する時の想いを教えてください。
室田:「都会と地方を繋げたい」という想いで始めているサービスですが、「地方へ興味がある人はどんどん増えていくだろう」という確信があったんです。コロナ前から動き続けてきたことが、今ようやく実を結びつつある状況です。
ーーサービス提供開始時に苦労したことはなんでしたか?
室田:最初に一番苦労したのは、いかに初期のお客様を見つけるかということですね。「事例がない」ことが非常にネックで、最初は様々な企業様の元に泥臭く通いました。また「副業 ✕ ベンチャー」という弊社の特徴も、サービス広める難易度を大きく上げていたと思います。
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新潟県で起業したわけ
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最近は野球観戦に行ったのだそう!
ーー室田さんのご出身は群馬県とのことですが、なぜあえて新潟県で起業されたのでしょうか?
室田:あえてというよりもむしろ、新潟以外で起業することが考えられなかったんです。新潟にいたから、想いが新潟に根付いていたから、そのまま新潟で起業していました。そもそもどこで起業するかで迷ったり、悩んだりしていないんですよ(笑)
あとは今思えばなんですが、新潟は起業家同士のネットワークが強固で、起業家にとってはすごくいい場所なんですね。この繋がりから得られるものが、すごくたくさんあるんです。そもそもなのですが、起業家同士で繋がることって基本的に少ないんですよ。でもそこを新潟では皆で切磋琢磨して、「新潟のために」という思いで横の連携が取れているんです。ここは新潟で起業する大きなメリットだと思いますね。
あとは僕が起業した当時は無かった「起業を支援する体制」が、最近の新潟はかなり整ってきているんです。今の新潟は起業家にうってつけの県だと太鼓判を押せますね!これは、ちょっと新潟愛が強すぎる発言かもしれないですが(笑)
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ーー新潟の質問になってから室田さんの回答から熱を感じますね(笑)
具体的にどういった点が起業家にとってうってつけだと感じますか?
室田:当時はなかったNVAやSN@Pといった起業に関してのアドバイスを貰える環境です。ファイナンス面などの専門的な知識や経験が必須となる部分や、メンタルのサポートなど足元を固めてもらうサポートが受けられます。ここの支援がもらえるのって、起業家にとってはものすごく心強いことなんですね。
今では起業家同士の横のネットワークもあるし、ノウハウ的なサポートもらえるので、起業家にとって本当に心強い環境だと思っています。強力に支援してもらえる体制が、新潟では盤石に整ってきてるんですよ。
NVA(Niigata Venture Association)
新潟ベンチャー協会の略称。次世代の高成長なベンチャー等を輩出することを目的に設立され、経営者間の人的交流及び連携の模索、ベンチャーやスタートアップの支援等に関する活動を行う。
SN@P
スナップ新潟。地方から起業と高成長に挑戦する環境を提供するコミュニティ。実績ある先輩起業家からの評価を信頼スコアとして貯金・換金して起業や事業推進に活かすスナップコインサービスの提供も行う。
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ーー『J-Startupプログラム』にも新潟は県単位で立ち上がりましたし、今、新潟はとてもアツいですよね!
室田:やはりまだ起業というと”東京”というイメージがあるかもしれないんですが、実は地方での起業の方がオススメだと思ってるんです。新潟での起業は、今実際に起業を考えている人にもオススメしたいです。地方では東京に比べて起業家の数が少なく、その分注目してもらいやすいです。
数に埋もれて没個性的になってしまうリスクが低く、各々のポジションを確立しやすいんですよね。起業支援の環境・体制が整ってきていることも相まって、本当に地方での起業がしやすくなってきていると思いますよ!
株式会社Ripariaの今後の挑戦と展望
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ーー今後どんなことに挑戦したいですか?
室田:大きく2つあるんですが、『人に選択肢を増やしてあげられるような事業を展開していくこと』と、『新潟で起こした事業を根付かせ、地盤を固めること』です。若くして新潟で事業を起こし、そのまま新潟に根付く企業って現状ではほとんど無くて、まずは僕がロールモデルとなっていきたいと考えています。
会社ではなく、室田個人という観点で言えば、「最先端を学び続け、目指すべきところを掲げ、そこへ向かって進み続ける」ということですかね。武将で言うと、一番先頭に立ってどんどん突き進んでいき、視座を高め、皆を率いていけるようなポジションですね! ゆくゆくは新潟発で、全国、世界で戦っていくことを目標にしています。
ーー今日はありがとうございました。
室田:ありがとうございました!
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移転。くつろげるシェアラウンジもあり、今まで以上にいきいきと働けていると話す。