災害対応の現場から ~災害時の新潟県の仕事「チームにいがた」~
こんにちは。採用担当のKです。今日は「今」の私の「もう一つの仕事」をご紹介したいと思います。
1月1日に発生した能登半島地震。新潟県も新潟市を中心に大きな被害が出ています。報道(特に全国ネット)では石川県がクローズアップされがちですが、実は新潟県の被害も甚大です。
■防災局での4年間
私は人事委員会事務局の採用担当になる前、防災局に4年間在籍しました。
災害が起きれば、被災した市町村に真っ先に駆け付け情報収集を行ったり、市町村の災害対応のマネジメント支援を担当していました。
かれこれ4年間で県内外7つの被災地・被災現場を経験しました。多分全国の自治体職員の中でも多い方じゃないかと思います。
■能登半島地震で被災した新潟市へ
そしていま、8つ目の被災地で仕事をしています。
採用担当としての仕事に併せて、緊急時ということで期間限定ではありますが防災局の仕事をサポートしており、新潟市役所で被災者生活再建業務のお手伝いをしています。
ところで、みなさんは、行政の災害対応というとどんな仕事をイメージしますか?
住民の避難誘導?、避難所の開設?、仮設住宅の供与?などなど
いくつくらい思いついたでしょうか?
実はこれ、ほとんど市町村が担当しているんです。
じゃあ県は何をしているのか。
災害時の県の仕事は様々ありますが、私は「対応の最前線に立つ被災市町村をサポートする」というのが最も大切な仕事だと思っています。
■新潟県独自の災害対応組織「チームにいがた」
新潟県では、過去の中越地震や中越沖地震の経験を活かし、大規模災害時には、被災市町村を県と他の市町村で全力で支えるための組織「チームにいがた」が編成されます。
県や市町村から職員が被災地へ派遣され、ワンチームとして業務に取り組む体制です。
この「チームにいがた」は、主に被災市町村が行う仕事のうち、災害業務の中でも特にノウハウが必要で最もマンパワーを要する住家被害認定調査を支援しています。
住家がどの程度被災したのかを1軒ずつ訪問して行うこの調査は、被災者が支援を受けるための罹災証明書のベースとなるとても重要な業務です。
今回の能登半島地震でも県と県内市町村から1月の1か月で延べ1460人の職員が派遣され、新潟市の職員と1万棟を超える被災家屋の調査を実施しました。(今回は「チームにいがた」に加えて秋田県・山形県と管内市町村からも応援を受けました。)
「チームにいがた」はこれまで県外の災害も積極的に支援してきましたが、そこで蓄積してきた経験値を今回の災害にもフルに発揮しています。
「チームにいがた」の活動で、県(防災局)は派遣する職員の動員調整や業務をどのように進めていくか計画立案を担当しています。いわば業務の司令塔です。
私のミッションは、発災後間もなくして新潟市役所に入り、1万棟を超える住家被害認定調査や被災者に対する罹災証明書の交付をどのように進めてくかについて、市の担当者とともに計画を立てたりするというものでした。
「チームにいがた」が誕生したことにより、県も市町村も被災地支援の意識が高まり、発災後に速やかに支援に入り業務をスタートすることができるようになりました。県内の災害対応力を大きく向上させることにつながったと思います。
この「チームにいがた」は新潟県の災害対応のストロングポイントであり、災害時の県の役割の象徴になっていると私は思っています。
■県民の生命と財産を守る行政にしかできない仕事
災害対応は、県も市町村も、防災を担当する部署だけでなく全庁を挙げて取り組む仕事です。
今回の災害において、県でも本来の業務を離れ災害対策本部等で災害対応に従事する職員も多くいます。
職員は通常業務とはことなる仕事に苦戦しつつも、本当に真剣に、熱意を持って業務に取組んでいます。
私もそのうちの一人として、任された仕事に向き合ったつもりです。
過去のこのブログで、県の仕事のバラエティーの豊富さから「仕事のAMAZ●N」と紹介したこともありました。その一例として、防災という仕事があり、災害時こそ、行政が最も力を発揮しなければならない場面の一つだと思います。
決してキラキラした仕事ではないかもしれませんが、県民の生命と財産を守るための行政にしかできない仕事であることを知っていただければ幸いです。
追伸:あの件
ところで、そろそろ毎年恒例の「あのイベント」の時期じゃない?今年はやらないの?と心配してくださる方へ。
安心してください!準備してますよ!!!
おまたせしました、「新潟県職員セミナー2024」開催決定です!!!!!
今年は「皆さんの<知りたい>に全力で応える」をテーマにお送りしたいと思います。
来週のブログで各プログラムをご紹介したいと思いますが、何分先着順のイベントもありますので、少しでも興味を持っていただけたら迷わずエントリーしちゃってください!皆さんにお会いできることを楽しみにしてます!